統合失調症の娘と私

30代の統合失調症の娘とシニアの親の暮らしについて、できるだけ明るく綴ります。

19歳の夏 急性期 初めての精神科受診

にほんブログ村 にほんブログ村へ
にほんブログ村

高校卒業後 

4月 

娘はもともと芸術工学に興味があり、

関連学科のある大学への進学を目指し、努力していた。

 

不登校で勉強を中断したが、

4月から、「来年進学する!」と

これまで通っていた個人指導塾で勉強を再開した。

 

 

 

5月

「大学にいかなくていい?」と聞いてきた。

もちろん「いいよ」と答えた。

とりあえず何かしようと思ったようで、

ファーストフード店でアルバイトを始めた。

「半年ほど、まともに人と話をしていなかったから、

面接の時、声の出し方がわからなかったよ。声出そうと思うだけで震えた。」

と言っていた。

 

6月、7月

アルバイトは、早出・遅出と不規則だったが

休まず出勤していた。

「私ね、しょっちゅうコップ割ったり、

どこかにぶつかたりして怒られてる。

私、仕事できないんだぁ......😭」

不登校以来、ほとんど口を聞いてくれない娘が、

ある日、肩を落としてそう言った。

 

小さい頃から、物覚えが早く利発な子だった。

保育園のお遊戯会や運動会の前には

「すぐ覚えてくれるから、〇〇(娘)ちゃんを見て踊りなさいってみんなに言ってるんですよ〜😊💕助かります〜😊💕」

と毎年先生方に褒められていた。

小中学校でもお友達も多く、

いつも周囲を笑わせていた。

中学では部活(スポーツ)のキャプテンとして活躍していた。

親バカで恐縮だが成績も良く、

中高の塾の先生は熱心に医学部受験を勧めてくださった。

何につけても私よりうんとデキの良い娘に、

私は大いに期待した。

 

その娘が「私は仕事ができない」と言っている。

 

え?

なんで?

そんなことある?

あの何でもできてたこの子が?

 

私の目の前に立つ娘は、

私の知っている娘とは全く別人に見えた。

娘はすっかり変わってしまった。

 

毎日震えるほど不安でいっぱいだったが、

”ご飯作って食べさせて環境を整えて見守る”

私にできることはこれだけだった。

 

8月

娘「お母さん。私は病気だと思う。

精神科に連れていって欲しい。」

私「え?どうしてそう思う?どんな症状がある?」

娘「それはドクターに話す。今は話したくない。」

 

 

数日後、

無言無表情の、

かなり痩せてしまった娘を連れて

精神科の門を叩いた。